10.05.2014

EOS M動画完成 IRONMAN Langkawi


Music: "I Am a Man Who Will Fight for Your Honor" by Chris Zabriskie

Langkawi旅行動画が完成した。従って…おじさんがカメラについてネチョネチョと語る時間がやってまいりましたよ…。
今回、静止画はほとんど撮らず、動画がメインだった。というのも、静止画と動画は脳の使用領域が違うようで、あるいは、静止画に興味を失ったようで、両方を撮る、ということができなかった。以下、ネチョネチョと動画についてオタク…いや、イケメン解説が…。オタクはいちいち…いやイケメンはいちいち話が長い…。



機材
まずは機材面から…。カメラはEOS Mで、レンズは投げ売り価格(記事作成時、約3.8万円。使いでのあるレンズ2本にボディその他もろもろのセットで3.8万円ですよ?3.8万円で全部入りですよ???)ダブルレンズキットに入っているEF-M22mm(f2.0)とEF-M18-55mm(f3.5-5.6)。35mm換算するとそれぞれ35mmに28-88mm程度だろうか。ほとんどの場面でズームの方を使い、夜や早朝など光が足りない時は明るい22mmの方を使った。レース早朝、夜の場面などは22mm。ズームの方は手ぶれ補正付きの便利ズームだが、画質は凡庸。三脚にのせる場合、手ぶれ補正をONにしておくと静止してくれずゆらゆら揺れるので、手ぶれ補正はOFFにして、手持ち撮影をするときだけ手振れ補正をONに。レンズにON/OFF物理スイッチがないのでいちいち切り替えるのが面倒だし、切り替え忘れてONのまま三脚で撮るなどの失敗もあった。
EOS Mの美点は、一眼レフに比べると小型軽量であるので心理的肉体的に外へ持ち出しやすい点と、EF-M22mmという小型軽量で明るくて画質の良いレンズを使える点である。カメラシステムはレンズが優先。ボディではない。スペックから言うと6Dの方がずっと上になるが、巨大で重く、とにかく持ち出しにくい。持ちだせなければ評価対象外、0点である。持ち出せれば95点の6Dであっても、持ち出せなければ0点なのだから、70点80点をバンバンとれるEOS Mの方がずっと高性能、と思うに至った。
三脚はVelbon CUBE。小型軽量でなければ持ち出しづらく、持ち出せなければ意味が無い、脚の展開が面倒ならこれまた無意味、という点で理想的な三脚。撮影旅行でもなければ写真シリアス勢でもないので、三脚はこれが限界(華奢な三脚だが6DにEF40mmなら使用可能でもある。もちろんVelbonの推奨外となるが…)。この三脚の弱点としては、視点が2通りしかないこと。脚をたたんだローアングルと、伸ばした腰あたりのアングル。もっと高く、とか、その中間にはならない。そして脚をたたんだローアングルの場合、バリアングルでないEOS Mだと撮影しづらい。
また、三脚とカメラの接続はクイックシューを使い、分離・接続を快適に。いちいち指に力をこめて三脚のネジネジを回してカメラに付けて、移動時にいちいちネジネジを外してはいられない。
バッテリーは1本では足らないとわかっていたので互換バッテリーを追加した。SDカードも32GBでは足らない可能性があったので2枚持っていき、やはり2枚使った。SDカード程度なら現地調達も可能だった。互換バッテリーは純正と同じくらいのスタミナがある、というか、純正より持つんじゃないかと思うほどだったが、当たりを引いたのだろうか。それとも純正がハズレなのだろうか。今回は給料袋の薄さから互換バッテリーにしてたまたまいい思いをしたが、非純正バッテリーは使うべきでない、という考えは変わらない。
EOS Mは購入から1年以上経ったが、こなせない場面が少なく、主力である。アレがダメ、コレがダメといろいろと難癖を付けられることのあるEOS Mであるが、使ってみると、こなせない場面が少ない。Canonという会社は「撮影領域の拡大」が社是なようで、下記ピクチャースタイル等、小手先じゃないな、モノホンの会社だな、と思える。何しろ私は株主だからな、ま、御手洗君、頑張って儲けてくれたまえ。



撮影
現地で撮影をする前に、日本でEOS M使用の練度を高めておかねば、と、トライアル・アンド・エラーをしていたところ、重大なことに気づいた。それはピクチャースタイルの存在である。
これまで静止画を撮る際、Raw撮りなのでピクチャースタイルもへったくれもなく、気にもしたことのない、あるだけ無駄の、邪魔だからできれば削除したい存在であったが、動画をメインに撮る予感がしていたので今度はRawが関係ない
2014-09-25
Rawからストレート現像
レンズとセンサーでとらえた光をそのまま記憶するのがRawであるが、Rawはそのままでは人間の目に美しくない。つまらない。特徴がない。いわゆる眠たい画である。一般的なカメラはこれに味付け処理をしてjpgとして最終的な画とする。jpg最終処理をするとファイルサイズは大幅に圧縮されるかわりにRawに含まれる大量の光の情報、余裕ある調整余地は全部捨てることにある。
2014-09-25
一般カメラ風に
一般的なjpg風に現像してみた。普通デジカメというと、このようになるのだろうか。カリッとして、パリっとして、クッキリして、色が乗る。EOS Mフルオートでjpgを撮るとこのような画になる。
これがカメラ内部で行われている画像処理である。ピクチャースタイルはこの段階に大きく関与している。上の画像だとスタンダードとかノーマルだろうか。風景にすればもっと赤や緑が強調されるだろう。
静止画をRaw撮りしてApertureやLightroomで現像する場合、ピクチャースタイルは関係なくなる。ピクチャースタイルに相当するプロセスを自分でコンピュータを使って行うからである。しかし動画の場合は最終処理されたものが出てくるのだから、必ずピクチャースタイルが適用される。やめてくれ、といっても適用されるのだから、自分好みのピクチャースタイルをあらかじめ作っておかねばならぬ。ピクチャースタイル、最終処理は不可逆処理だから好きな味付けなら手間が減ってありがたいが、好きでない味付けの場合は取り返しのつかない「汚染」である。
スクリーンショット 2014-10-03 20.23.15
BMPCC無調整
動画と静止画では色とコントラストの取り扱いが全然別である、とBMPCCを調べていくうちに気づいた。以前から自分で撮った一眼動画に対して漠然と「なんか汚ないなあ、何なんだろ、この違和感は」と感じていたが、その違和感は色とコントラストであった。静止画では美しい色、美しいコントラストも、動画になるとギトギトして気持ち悪いだけであった。BMPCCの無調整ファイルだと上のようにとんでもなく低コントラスト低彩度である(これはfilm logで特殊だから比較に用いるべきでないが。ちなみに、ここからコントラストと色を乗せていく)ということにヒントを得た。
そしてピクチャースタイル。静止画最大手Canonの標準的なピクチャースタイル画作りは高コントラストであり、強いシャープネスがかかっており、色乗りはこってりしている。Canonに限らずカメラメーカーはどこも同じ傾向、静止画とはそういうものである。しかし動画専用機BMPCCの無調整ファイルとは特性が真逆である、ということに気づいた。
そのピクチャースタイルには大きく4項目ある。
  1. シャープネス
  2. コントラスト
  3. 色の濃さ
  4. 色合い
この4項目をいじれば思い通りの画になるかといえばそう単純なものではなく、カメラに標準で入っているピクチャースタイルでも例えばスタンダードと風景は別モノである。仮にスタンダードを風景に近づけようと4項目をいじってもちっとも近づかない。それぞれのピクチャースタイルにはカメラ単体では設定できないような大きなコンセプト(風景とかポートレート)があって、その大きなコンセプトの系統の範囲内での調整が上の4項目である。4項目をいじっても系統を外れることはできない。
ということで、その系統そのものをいじることのできるPicture Style Editorに手を出し、ギトギトせずダイナミックレンジを広くとれるような(広く見えるような)画にすべく動画専用のピクチャースタイルを作った。
静止画の画作りとは逆のスタイルで…
  1. 低コントラスト
  2. 低シャープネス
  3. 低Luminance(色)
2014-09-25
これが動画用のピクチャースタイルである。静止画に適用するとこのような低彩度、低コントラストで全くお話にならない。ニュートラルだったか忠実だったか忘れたが、フラットな特性のピクチャースタイルをベースにして色を落ち着かせた。彩度そのものというよりLuminanceを下げたので結果的に彩度も下がった、という感じだろうか。そして色とコントラストだけでなく、動画ではシャープネスが鬼門である。シャープネスは動画では百害あって一利なしではないだろうか…。静止画ではカリッとシャープな感じが出ていいのだけれども、動画では偽解像的な汚さを生むだけのような。シャープネスは一番低くてよい。
動画5:39のような場面ではこのピクチャースタイルがうまく働いている。仮にスタンダードなどで撮っていたら、白トビ黒つぶれになっていただろう。色はギトギトこってりしている方が好きという場合もあるので、色については好みの問題だが、コントラストとシャープネスは下げたほうが動画には向くだろう。
撮影はほぼすべてマニュアルモード。ISOはオートにすることが多かったが、露出をいじりたいとき、ノイズを減らしたい時はISOも指定した。明るさが欲しい場面や明るさを殺したい場面でシャッタースピードをいじることもあったけれども、フリッカー対策や自然なシャッタースピード(1/30から1/60が自然に見えるとされる。それより速くなるとパラパラ感が出る)には気を配らなかった。







Final Cut Pro Trial
編集
編集ソフトにはFinal Cut Pro(の無料トライアル版)を使った。3万円であるが、1ヶ月はお試し期間でタダで使っていいよ、というソフトである。これまではiMovie'11を使っていたが、BMPCCにいよいよ食指が動いたので最低限Final Cut Proくらいは使えないと、というか、使える予感くらいはしないとBMPCCも導入できないだろう…というわけで、私(イケメン。オタクではない)本人のトライアルも兼ねて。
使ってみたところ、iMovieの延長上にある感じで、特に違和感なくタイムラインをつないでいけた。iMovieと比べると比較にならないくらい複雑な機能もあるが、私の場合、音を取り扱わないので複雑にもならず、ごくシンプルに。
音楽はChris Zabriskie先生の"I Am a Man Who Will Fight for Your Honor"を使った。Creative Commonsであるので、タダで使って良いのだろう。タイトルもかっちょいいこの曲は11分と長く、300カットくらいで均等に割ると1カットあたり2秒ちょっとであったので、2秒ちょっとを目安につないでいったところ、採用カット全部でちょうど11分くらいになった。曲の長さに合わせるべく引き伸ばしたり、逆に曲の長さに削ったりする必要がなく、非常に楽だった。また、ピクチャースタイルがうまく働いてくれて基本的に色調調整をしなかったこともあり、こちらも非常に楽だった。ピクチャースタイルが不意に変わってしまってそのまま撮ってしまった素材はいじらざるを得なかった。そして、いじった結果も悪くなった。一眼動画はjpgみたいなもので、調整幅が少ない。
ピクチャースタイルを知る前の動画(例えば京都動画)では、シャープネスとコントラストと色がギトギトしていて汚い感じだったのを、どうにかそれらしく見せるために別系統の色調の味付けを強めに重ねる―この味付けをインスタグラム的インチキフィルターと脳内で呼んでいる―ことでごまかしたが、今回は素材をそのまま使えた。
コンピュータはMac mini(2011)で、快適とは言わないが、ひどくもたつくこともなく普通に動いた。素材読み込みに丸1日かかるようなiMovieと違って数分で終わったが、iMovieは素材動画をiMovieで扱う形式に変換していたのだろうか…?Final Cut Proはノンリニア編集ソフトだから、というのと関係しているのだろうか?
そろそろMac miniも更新時期であるが、新型Mac miniか、Mac Proかという選択になるのだろうか…?あるいはMacBook Proのでかいやつなのだろうか…?カネがないので…河川敷にMac Proは落ちていないだろうか…?

手ブレを恐れず、もう少し手持ち撮影を増やしても良かったかもしれない。三脚動画が並ぶと退屈である。たまに手ブレ動画がくると動きがあってかえって良いくらいである。スライダーが欲しいと思うことはあるが、ビデオ三脚によるパンが欲しいと思うことはない。

2014-10-05
それとLangkawi滞在中、写欲というものについて考えるところがあって、この写欲は何かの代理欲求なのだろうな、満たされなかった子供時代の…とか、親との真の関係が…とか、現在抱いている社会的不満…とか、そいういった考えたくない抑圧されたものの代理で撮ったり編集したり泳いだり走ったり…。
撮影して、編集して、ネットに垂れ流すのは「誰かに見てもらう」ことが目的でなくて、写欲を満たしている行為そのものに意味があるのだろうな、と。写欲を満たしているときは、現在抱いている不安から一時、逃げられるような。不安から、リベラルでポリティカリー・コレクトで攻撃的な主張をしたり、指をしゃぶったり、安心毛布のにおいをかいだり、BMPCCを手元に欲したり…というか、既に手元にあったり…嗚呼…。おそろしい…。


EOS M2も出ているけれども、EOS Mの方が安い。新しい方がいいにはいいが、コスパを考えると現在ではEOS Mか。というか、記事作成時に3.8万円だが、これは内容から言って撒き餌プライスである。ここまでプッシュしておきながらちゃぶだいを返すようだが、Sony NEXのどれかが無難かもしれない…。



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2 件のコメント:

  1. イケメンさん、ついに買っちゃったんですね!

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